婚約者は高校生
次の日、会社に行くとなぜか周りが妙に騒がしかった。
俺に向けられているであろう女子社員の視線がなんだかいつもと違う。
羨望の眼差しや熱い視線はいつものことなのだが、今日はどういうわけか何か言いたげな顔だったり、こちらを見るなりショックを受けたように立ち去る女子社員が続出している。
…俺は知らないうちに何かしたのだろうか。
しかし、今のところ思い当たる心当たりはない。
まあ、何かあるならそのうちわかるか。
わからないことを気にしても仕方がないしな。
それよりも今するべきなのは目の前の仕事だ。
仕事にとりかかると、いつもの如く人がやって来る。
「部長、会議の資料です」
「ああ、ありがとう」
資料を受け取るために手元の書類から顔を上げると、相手とバッチリ目が合った。
目の前に立つ彼女は昨日俺に食事の誘いをかけてきた人物だった。