婚約者は高校生
「多賀さんはお付きあいされている女性がいるんですか?」
「は?」
彼女の口から出た言葉に一瞬目がテンになった。
お付きあいしている女性??
いったい何の話だ。
「キレイな方だって聞きました。本当にお付きあいされてるんですか?」
…なんだそれは。
どこからそんな話が出たんだ。
今のところ、付き合っている女性などいない…が、ここで「いる」と言ったら彼女はどんな反応を示すのだろう。
その冷静な顔は崩れるのだろうか?
自分が婚約者の条件を満たすために奮闘中(しているように見えないが)なのに、女を作る最低男と怒るだろうか。
それとも「私だけを見ていて欲しい」と泣くだろうか。
なんとなく試してみたくなった俺は口角をわずかに上げてクッと笑うと彼女を見下ろした。
「そうだ」
その言葉に彼女は困ったように眉根を寄せ、何か考えるように顎に手を当てて下を向いた。
しばらくそうしたあと、何か思い付いたように彼女はパッと顔を上げた。