婚約者は高校生
「……はぁ。どう、とは?」


「なんだ、ため息などついて。楽しめたか、ということを聞いておるんだが」



……楽しめたか?
なんでそんなこと聞いてくるんだ。
ああ、そうか。一応デートをお膳立てした以上、結果が気になるといったところか。

…まぁ、自分を無理に取り繕うことがなかった分、いつもより楽だったし、思っていたよりは悪くはなかった。

ーーただ、彼女が最後に厄介な土産を置いていくまでは。


俺はその土産が置かれている後部座席をチラリと見ながら再び長いため息をつく。

こんなことなら気を回してミュージアムショップに寄らなきゃよかった。そんな思いが脳裏に渦巻くのも仕方の無いことだと思う。




だって、そこにあるのは……でかいクジラのぬいぐるみ、なのだから。





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