婚約者は高校生
ミュージアムショップに入った彼女がまっすぐに向かったのはぬいぐるみコーナー。

たくさんあるぬいぐるみをフワフワと何かを確認するようにさわっては戻し、をしばらく繰り返していた。

ぬいぐるみ、か。
高校生にしては少し子供っぽい感じがする。
…いや、高校生でぬいぐるみが好きというのは別に普通か。彼女にしては子供っぽい、ということだ。
今日はともかく、普段大人びて見える彼女にしては。

ストラップやアクセサリーなどの小物を買ってやるつもりだったが、本人が欲しいものが一番だろう。



「欲しいのか?」



声をかけるとこちらを観察するような視線が向けられた。
でもすぐにそれは逸らされ、何かを考えるように再びぬいぐるみに移される。



「いえ。あー…えっと…はい。欲しい…と思います」



なんだ、その曖昧な返事は。
まぁよくわからんが欲しいなら買ってやっても…とぬいぐるみに手をのばすと、慌てたように彼女が口を開いた。



「あ、あの、多賀さんっ。それどう思いますか?」


「は?」
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