【眠らない森】短編
小さな村は直ぐに大騒ぎになったわ。


毎夜、毎夜、羊が殺されてしまうんですもの。人々はみな怯え、飼っている羊たちを守る事に必死になったわ。


ーーーつまらない


あっけなく、羊殺しは出来なくなってしまったの。


ーーーならば、


年老いた羊はとんでもない事を言い出した。 


ーーーあなた、一体何を考えているの?


私はまるで夢を見ているかの様にその話を聞いていたの。


ーーーなぁに、私も夜毎、暇を持て余している年老いた羊さ。


私はいつしかその年老いた羊に希望を抱きつつあったの。



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