御曹司はかりそめ若奥様を溺愛中
「じゃあな」
「うん」
会社のエントランスで私たちはそれぞれの部署へと向かう。
私は2階だから階段。鈴城君は6階だからエレベーター
結婚当初、エントランスで鈴城君に「じゃあな」と言われ笑顔で「うん」と返事をする度
近くにいた女子社員の視線が一斉に私に向けられ
その度に居心地の悪さを感じたが、慣れてしまった頃には
視線を感じることもなくなった。
私は営業推進室へと向かうため階段をのぼっていた。
途中踊り場で肩を叩かれ振り向くとニヤリと口角を上げた直美だった。
「おはよ~」
「おはよ~のあ。朝からラブラブでいいね~~」
いやいや全くラブラブじゃない。
あれも芝居の一つだとは言えず苦笑いを返す。
すると直美は踊り場の壁にもたれかかり肩を落とす。
「どうしたの?早く行かないと遅刻しちゃうよ」
時間を確認する。
だが直美は口を尖らせ顔を背ける。
これは・・・何かあった。
「何かあった?」
直美は私の上司の風間課長と不倫中なのだが何か2人の間に問題が起こると
直美は階段の踊り場で落ち込むのが定番となっていたから今回も課長のことだと
すぐにわかった。心配して顔を覗き込むと
直美は私の腕を掴み、階段を駆け上がる。
「ちょ・・・直美?」
直美は私の呼びかけを無視するように2階にある営業推進室を素通りし突き当たり
手前の資材室へと入る。
そして私の腕を放すと泣きそう顔を私に向ける。
「直美?」
「課長の奥さんが・・・・・・妊娠したんだって」
「うん」
会社のエントランスで私たちはそれぞれの部署へと向かう。
私は2階だから階段。鈴城君は6階だからエレベーター
結婚当初、エントランスで鈴城君に「じゃあな」と言われ笑顔で「うん」と返事をする度
近くにいた女子社員の視線が一斉に私に向けられ
その度に居心地の悪さを感じたが、慣れてしまった頃には
視線を感じることもなくなった。
私は営業推進室へと向かうため階段をのぼっていた。
途中踊り場で肩を叩かれ振り向くとニヤリと口角を上げた直美だった。
「おはよ~」
「おはよ~のあ。朝からラブラブでいいね~~」
いやいや全くラブラブじゃない。
あれも芝居の一つだとは言えず苦笑いを返す。
すると直美は踊り場の壁にもたれかかり肩を落とす。
「どうしたの?早く行かないと遅刻しちゃうよ」
時間を確認する。
だが直美は口を尖らせ顔を背ける。
これは・・・何かあった。
「何かあった?」
直美は私の上司の風間課長と不倫中なのだが何か2人の間に問題が起こると
直美は階段の踊り場で落ち込むのが定番となっていたから今回も課長のことだと
すぐにわかった。心配して顔を覗き込むと
直美は私の腕を掴み、階段を駆け上がる。
「ちょ・・・直美?」
直美は私の呼びかけを無視するように2階にある営業推進室を素通りし突き当たり
手前の資材室へと入る。
そして私の腕を放すと泣きそう顔を私に向ける。
「直美?」
「課長の奥さんが・・・・・・妊娠したんだって」