母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 あさひのアパートに来てみると、
鍵が開いてた。
 そーっと中に入ってみると、
2つあるベッドルームのうち、
あさひの部屋が5センチ位開いてて、
中でラジオが鳴っていた。

「こんにちは」

 そう言って、そっと中にはいってみると、
ほんとにあさひが軽い寝息を立てていた。

 「ほんとに寝てる!」

 私は、いったんあさひのアパートを出て、
近くのドラッグストアーで軽い食事と、
風邪薬を買い、すぐにあさひのアパートに
引き返した。

 
 あさひのアパートに戻ってみると、
さっきまで閉まっていた、アパートの
扉が開いていて、中から話し声が聞こえた。

 私が、中にはいってみると、寧子達みんなが、
中のダイニングで話していた。
 あさひの部屋の扉も開いていて、中には
寧子とミチ君がいた。
 私が中に入ると、あさひは起きていて、
寧子と話をしていた。

 さっきまで、キラキラと太陽が降り注ぎ、
うっすらモヤがかかっている中で、
天使が浮かんでいるように見えたぐらい、
すっごく綺麗な雰囲気だったのに、
 今では、ただ、熱を出して病人が
寝ている、空気が淀んだ空間に
変わってしまっていた。

 私はがっかりして、思わずため息をついた。
そのため息で、寧子が私に気が付いて、

「あ、何買ってきたの?」

聞くから、

「風邪薬と軽食」

そう答えると、

「食事は、私がおかゆを作ったから」

そう言って、寧子が半身を起こしたあさひに
おかゆを手渡していた。
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