母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 学校が始まって1ヶ月も経つと、
生徒のやる気に差が出てきた。

 私は、大学に入るために来たんで、
どんどん上級クラスへ上がりたかったし、
少しでも早く大学に編入したかった。

 でも、まわりの日本人達には、
あんまり学習意欲が見られなくて、
授業も寝てたり、来なかったり、

「なんだかいい加減だな~」

って、思ってた。

 私は、どっちかって言うと
おせっかい焼きなもんだから、
そう言う、いい加減な人を見ると、
黙っていられないんだよね。
それって、お父さんの性格にそっくりかも?

 ある日3日続けて休んだ男の子がいたんで、
その子のH’ファミリーへ、みんなで行って見た。
そしたら、ホストの家の庭で、芝生に水をあげてた。

「なんで、学校に来ないの?」

って、聞いてみると、

「起きられなかったから」

だって。

 もちろん、私は黙っていられなくて、

「ちゃんと、来ないとダメだよ?
明日は迎えに来ようか?」

って、言ってあげた。

 そしたら彼は、

「いや、いいよ。
どうせ来月には日本帰るし、
なんとなく楽しければいいんだよ」

って。

 私達が来たのが6月半ば。
大学生が短期留学で来たのと重なったわけ。
彼らは1ヶ月半くらい滞在して、
英語の勉強と、海外生活を体験したかっただけみたい。

 でも、実際1ヶ月半では、
英語が喋れるようになるわけもなく、
結果的に”アメリカで暮らした体験だけ”が心に残るんだね。
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