龍神のとりこ
28.譲れない
空からコハクが降ってきたーーー


「コハクっ!」




ざんっ!

樹々を散らしてコハクが舞い降りた。


『コハク、瞳が真っ紅だ、、』


「きやっ」

シオウがぶんっと肩を振り身体ごとコハクに対峙した。


真横に見たシオウの瞳は爛々と輝いている。
「・・・」
トーコの身体は動けなくなった。

「小僧、、、」




「トーコに手を出すなと言ったはずだっ!」


「シオウ、その娘をコハクに渡して。」

コハクは一瞬目を見張った。
シオウから距離を置いて立ったジンを一瞥した。
「どういうことだ、ジン、正気に戻ったのか。」
< 116 / 139 >

この作品をシェア

pagetop