龍神のとりこ
「正気?ふっ、そうね。そうかもしれないわね。」

穏やかに表情を崩した。
目元に、口元に皺が寄る。

「いい顔してるな。」

「おい小僧、俺のジンを口説いてんじゃねえ。」

空かさず刺すような突風がコハクを襲った。
頬にすっと赤い筋ができた。

コハクの身体を覇気が包む。
ぎらぎらした瞳がぶつかる。


「いい目だ。やっと俺とやる気になったか?」


どさっと肩からトーコを降ろした。

「トーコに何もしてないだろうな?!」




「、、さぁなぁ、、まだお前の巫女じゃないだろ?



旨そうな匂いだった。。」


「貴様ぁ、、、っ!!」


シオウとコハクの間で風がぶつかり合う。

ジンは飛ばされないよう結界を張った。

その中へトーコをひきいれた。


ふっとトーコの身体が呪縛から解放された。

「、、っ、コハクーーー!!!」

ぶつかり合う風に消され、トーコの声はコハクに届かない。



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