蝉鳴く季節に…
夏休みまであと12日。



杉山くんの所に毎日行く様になってから、もう8日。


短い様で長い感じ。



杉山くんとの会話が、毎回充実しているからかな?







杉山くんは、いつも小さな学びをくれる。

それは全て、今の私には必要不可欠なもので、それを当然の様に学び取れている杉山くんをすごいって、素直に尊敬してた。







ううん、当然って言うのは杉山くんに失礼だよね。



杉山くんは、きっとたくさん努力して、たくさん成長しながら学んだんだ。







だって、杉山くん言ってた。




努力が報われるって、人に認めてもらうのも1つの報われ方なのかもしれないけど、報われると言うと終わりみたいで嫌だなって。




努力は、自分はどこまで行きたいか、なんじゃないかなって。


そうして、自分すごいなって実感して、また新しい目標が持てるんだって。







杉山くんって、自分に厳しいのかな?と思ったけど、それを話しながら笑う杉山くんは楽しそうで。



私も努力して、いつか笑いたいなって思えたんだよね。











「そういえばさ、千秋」

「ん?何?」







学校での昼食。

私はいつもの様に、梨絵と恭子と三人、教室でお弁当を食べてた。





話を切り出したのは恭子。







「千秋、三組の長谷川って知ってる?」

「長谷川?確かバスケ部の?」

「そう、背が高くて結構イケメンの長谷川」

「一年生でスタメンに選ばれたんでしょ?すごいねぇ」




梨絵が、プチトマトが刺さったフォークを軽く振りながら言葉を挟む。





「まぁ、それもすごいと言えばすごいんだけど。もっとすごい話をこれから話すんだけどさ」

「え?何、何?」




梨絵が、好奇心が溢れそうな瞳で机に上半身を乗り出している。




…長谷川。
私は興味無いかも。
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