年下くんの電撃求愛
「ぶっは!!あーウケる!!いつ?いつから付き合ってたんだ?」
「……鷹野くんが入社して、4ヶ月後くらいですかね」
「じゃあ……2年半前か!!2年半もかくしてやがったのか!!にっくい奴だなぁ本河ぁ〜っ!!」
「痛い。痛いです、支店長」
このこのぉ、とテンション高く肘でつついてくる支店長はとりあえずスルーするとして。
支店長が脳内計算してくださったとおり、2年半。その間、わたしたちは順調に交際を重ね、このたびとうとう、結婚する運びとなった。
お互いの両親への挨拶もすでにすませており、頃合いを見て、じきに籍も入れる予定だ。
わたしの親も鷹野くんに、「えっ、こんなんでいいんですか!?大丈夫ですか!?」とひどい問いかけをしていたけれど、まさか支店長にここまでウケられるとは思わなかった。
なにもお腹を抱えて、息ができなくなるまで笑わなくてもいいんじゃないでしょうか。ちくしょうゴリラめ、と内心で毒づいておく。
「どっちから!?」
「どんな手をつかったんだ本河!?」
「黒魔術か!?」
「お前実は超絶テクでも持ってんのか!?」
呼吸が落ち着いたあと、支店長は根ほり葉ほり、そんなことを聞いてきた。
下世話かつデリカシーのない質問に、わたしが心底うんざりしてきたころ、支店長はふっと顔をゆるめ、落ち着いた声でこう言った。
「……ま、いい夫婦になれよ」
その言葉には、少しジンときてしまった。
わたしと鷹野くんは、「ありがとうございます」と声をそろえ、深々と頭を下げたのだった。