不良少女
「じゃあ、岸さんの隣空いてたわね。
藤井くんそこに座ってもらえるかな?」
俺は返事をして岸という金髪の女子の隣に座ることになった。
「岸さん、よろしくね」
俺は愛想の良さそうな挨拶に簡単な自己紹介をする。
すると、女はサッと下を向いてしまう。
でも、少し顔が見えるので覗いてみると、ハッと息を呑んだ。
真っ白な肌に紅い唇。 大きな瞳に長い睫毛。
“造りもの”その言葉がピッタリなくらい美しかった。
そんな彼女に俺は見惚れてしまって、何も出来ずにいた。