俺と結婚しろよ!
「やべー!オーラが違う!」
「本当だよ!
悠真ももっとキラキラしないと!!」
「きらりんちょ★」
悠真がとぼけた声を出した時……
「邪魔なんだけど」
尖った声が聞こえた。
振り向くと、めちゃくちゃ可愛い顔の女の子三人。
彼女たちも今が旬のキラキラアイドル、ピンクショック。
テレビでは、キャピキャピブリブリしていてとても可愛いのだが……
「邪魔って言ってるだろ!!」
そう言って、壁をガンッと蹴られる。
大きな音が響き渡り、スタッフが驚いてあたしたちを見た。
「ごっ……ごめんなさい!」
慌てて道を開けると、ふんっと鼻を鳴らして通り過ぎる三人。
テレビとのギャップが違いすぎる。
「怖い……芸能界」
大輝の言葉に、あたしたちは頷いていた。
ここへきて、ようやく分かってきたんだ。
人々がテレビで見ている芸能界は、作られた世界だって。
キャラを作ったり……
音を作ったり……ーーーー。