俺と結婚しろよ!
「どうしたんだ、咲良?
お前、おかしいぞ」
おかしいよ、あたし。
胸がキュンキュンして、身体が熱くって。
あたしの心の中では、まだまだその音楽が鳴り響いている。
賢ちゃんのせいだよ。
「賢ちゃん……」
あたしは震える声でその名を呼ぶ。
大好きな賢ちゃんを。
賢ちゃん、せっかく楽しい話をしていたのに、こんなことを言ったら引くかな。
空気読めって思うかな。
でも、あたしが出来ない!
今は、お馬鹿な話なんて出来ない!!