俺と結婚しろよ!
こんなあたしの気持ちなんて、当然知らない賢ちゃん。
顔を歪めて再び叫ぶ。
「チクショー!!
今日もやっつけ仕事があるっつーのに!」
あんな素敵なライブを、やっつけ仕事なんて言わないでよ!
「今日も咲良のことばっかり考え続けないといけねぇのかよ!」
賢ちゃんは頭を抱える。
そんな賢ちゃんの言葉を聞いて、ふと思った。
「昨日もあたしのこと考えてくれたの?」
賢ちゃんは頭に手を当てながら、下を向く。
そして、
「当たり前ぇだろ」
低く言った。