俺と結婚しろよ!






あたしたちは、森井さんがいるというのに、ぎゃあぎゃあ騒いでいて。

明らかにわざとらしい優弥さんの咳払いで我に帰る。




あたし、何やってるの?

いや、賢ちゃんも何やってるの?

あたしたち、大馬鹿だ。






悠真と大輝は、文字通り目が点になっている。

蒼さんと慎吾さんは思いっきり笑うのを我慢している。

そして森井さんは……

相変わらず冷めた顔であたしを見て、口を開いた。





「咲良は本気じゃないんだな」



「え?」




森井さんの顔をまじまじと見る。




何言ってるの?

あたし、本気なのに。

賢ちゃんのこと、大好きなのに。





「だって、結婚するつもりもないんだろ」




< 389 / 451 >

この作品をシェア

pagetop