俺と結婚しろよ!
「じゃ、特別に貸してあげるから、セイウチしてよ」
「はぁ?あれをここで!?」
まるでムンクの叫びみたいに顔を歪ませる賢ちゃん。
「だって、咲良引くし」
「引かないよね、咲良ちゃん?」
超笑顔の蒼さんを見て、首を縦に振るしか出来なかった。
この人たちは、どうしてこんなに無邪気なんだろう。
そして、楽屋でお祭り騒ぎをするんだろう。
あたしの頭に浮かぶ文字……開放感。
きっとそうだ。
すごいライブを終え、やっと素の自分に戻れたのだ。