俺と結婚しろよ!
ヤバい、何だか泣きそう。
急に悔しくなって。
Fはカリスマで、あたしなんて到底届かなくて。
でも、あたしは四六時中音楽のことばかり考えて生きてきた。
でも……
賢ちゃんたちは違うんだ。
あんな凄いFの活動をこなしながら、それぞれの仕事もしている。
ずるい、何だかすごくずるい!!
優弥さんは椅子に腰掛け、手を組みながらあたしを見た。
見定められているようで居心地が悪い。
そして、優弥さんは口を開いた。
「咲良ちゃん。
こいつら、サボってる訳じゃねぇんだよ」
「分かってます……」