俺と結婚しろよ！

「咲良。

それぞれの仕事もあるけど、Fも手ェ抜いてねぇよ」




顔を真っ白に染めた賢ちゃんが言う。

言っていることはカッコいいはずなのに、今の賢ちゃんは超絶カッコ悪い。




だけど、



「求められるなら、それに応える。

俺たちは馬鹿だけど、Fはカリスマでカッコイイ。

それがいいんだ」




やっぱり、その言葉に惹かれてしまう。




あぁ、すごいと思った。

やっぱり、Fは考え方からカッコイイ。





「だから……」




賢ちゃんは真っ白な顔で、変なキメポーズを取る。





「俺と結婚しろ、咲良！

俺のスティックさばきはすげぇぞ!!

でも、俺のスティックもすげぇよ!!」



「ばっ……馬鹿ッ!!!」




あたしは大声で叫んでいた。

カッコイイと思うとこれだ。

賢ちゃんは掴みどころがない。

そして、もっと賢ちゃんを知りたいと思ってしまう。

不思議だな、こんな気持ち。