私、先生と付き合ってます。
車に乗り込んで、家まで帰った。

先生は二人を送り届け、車内には私と先生の二人きりになった。

心臓が痛いくらいにドキドキしている。

そろそろ先生デレだしてくるかしら?

私は少しかまえた。

「アイツには言うのに…何で俺には隠そうとする?ヒミツは無しだよ?」と先生はいきなり言ってきた。

「ヒミツ?なんのことですか?」って私はとぼけてみる。

「とぼけんな!理科のことだってそうだ!何でお前は俺には隠そうとする?アイツと仲良しなのはわかった。けど…俺だって辛いよ?もっと頼ってよ」と先生は苦しそうに言った。

先生には敵わない…てかホントにもう!

「地図が苦手で…道とかを覚えられないんです」と私は言った。

「…社会の成績が悪いわけでも無いのにか?」と先生は不思議そうにいった。

「全く読めないわけじゃないです。自分の場所が把握出来ないんです!」と私は言った。

「ああ、だから手を離すな?なるほど…。大丈夫!!もう、君の手は何があっても離さないから」と先生は言った。

「そうやって…先生はすぐ私をドキドキさせるんです」と私は独り言をぼやいた。

「あぁ?何か言ったか?」と言われたので、

「何でもないです!!」と言っといた。

先生ってたまに…鬼スイッチ入るのよね。

まぁ、それももうなれたけど…。

てか、そんなとこも好き。

先生がモテるのってこーゆうとこよね…。

けど…先生の特別でいれるのが何よりも嬉しい

「近い将来、俺の妻になるんだから…それなりの女にはなってくれ…」と先生は言う。

何よ!それ。それなりの女?どーゆう意味よ?

「それなりの女?ふざけないで!!私は充分いい女よー」って叫んじゃった。

って私、何いってんだろ…。

「まあ、そうだよね。無理に変われとかいってんじゃねぇ。生徒ではなくて、女性になってくれといってんだ。お前だってそこまでバカじゃないんだ。俺の言いたいことは理解出来るな?」と先生は言ってくる。

ズルい。ほんとに…。

わかりますよ‼そりゃ、言いたいことくらい。

けど…私はまだ1年ですよ?子供でいさせて欲しい。

「今、まだ子供でいさせろ!って思っただろ」と言われた。

バレてる。

「卒業するまでに女になれ」と先生は言った。

「これでも、女ですけど?」と私が言うと、

「そうじゃない。今はまだ女子高生だ」と先生は言った。

これ以上言うと、喧嘩になる。そう判断した私は口を閉じた。

絶対いい女なって、先生を見返してやるんだから‼

私は勝手にそう誓った。自分に。
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