無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

―― 大石さんもしかして、
 私のブログに来てくれる宙さんだったんですか?


 そう聞きたいところだが、違っていた場合はブログの事を説明しなければならないだろう。

 誰にも内緒にしているブログだ。
 せっかく気に入っている秘密のブログ『月下美人』の存在は知られたくない。



 さて、なんて言ったらいいものか……迷いながらチラリと上を見ると

 微かに首を傾げ、
 次に続く言葉を待つ大石の微笑が眩しくて、ユキはコホンと咳でごまかした。



「いえ、あの……開けてしまったんですが、さっき頂いたもの

 あれはその……」


「気にしないでください!

 ただ…… ユキさんに似合うかな? と思って、
 つい買ってしまったものですから……」


「でも……そういうわけには」


 戸惑うユキを前に、フッと弾けたように照れ笑いをした大石は、いつもその整った顔に浮かんでいる笑顔を封印し、

 真っ直ぐにユキを見つめてきっぱりと言った。



「こんなにあやふやな態度じゃ、男らしくないですね

 実は魂胆があってのプレゼントです。

 ユキさん、よろしければ今度仕事を離れて、一緒に食事でもいかがですか?」
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