無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
 お茶を出し、
 一旦自分の部屋に入ったユキは、
 急いで大石に渡された紙バッグから包みを取り出して開けてみた。



 よく見れば、それなりに有名店である宝石箱に驚いて、慌てて中を開けると、
 小さなブローチが入っている。


――かわいい!


 思わず鏡の前に立ち、白いシャツの襟元にあててみた。


 ハートに小さなダイヤがついているブローチは小さいながらも、地味なユキの白シャツを一気に華やいだものにする……。



 が、しかし……どういうことだろう?


 驚くほど高価なものでないだろうが、気軽に貰っていいものでもない。


 用事を終えて帰る大石を見送りがてら、玄関の外で聞いてみた。



「あの……」
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