無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
「ねー、ハルさん
パパが死んじゃって、再婚しようと思ったことはないの?」
「え? なによいきなり」
クスクス
「だって、今だってまだ五十歳なんだもん、
再婚だって出来るじゃない」
「私はパパと同じお墓に入りたいの
だから再婚はしないわ」
そう言って母は想い出話をしてくれた。
若くして結婚して、二人ともお金がなくて、
ハルも総菜屋や定食やで働いていたこと。
そんな中、初雪の降った朝にユキが生まれて、
パパがユキと名付けたこと。
パパはとにかく喜んで、昼の仕事の他に夜の工事現場の仕事も掛け持ちして頑張っていたこと。
パパが事故で亡くなって、
何をする気力もなくて、
それでも補償されたお金があったお蔭でハルはユキが三歳になるまで仕事をせずに、ずっとユキと一緒にいたこと。