無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

 勝った理性は、したり顔で頷いている。


 それでも負けを認めない感情は、最後の最後まで一縷の希望を残させた。



『そうですか

 十三日の土曜日の夜八時過ぎ

 ホテルパントムのBijouというバーで一人で飲んでいます

 気が変わったらいらしてください  宙』



 メールを送信すると、

 返事を待つことなく鈴木はスマートフォンをポケットにしまった。




――さて、帰ろうか……
< 194 / 316 >

この作品をシェア

pagetop