無垢なメイドはクールな彼に溺愛される

 時計が十時を回る頃、蘭々とは別れた。



 マンションに帰ると、郵便受けには荷物が届いた知らせが入っていた。

 指定された暗証番号を入力し宅配ボックスを開けると、メールがあった通り姉が送ったという荷物が入っていた。


 部屋に入り、中に詰められている冷凍された料理を空っぽの冷凍庫に敷き詰めた。


 床には昨日実家から送られてきた段ボールがそのままになっている。


 段ボールはネット通販で使われるような新しい段ボールではない。

 みかんと書かれているくたびれた段ボールの中身は、実家で採れた野菜たちだ。


 秋なら新米、母が季節毎に送ってくる野菜は食べきれないほどあるが、

 それでも必ずジュースにするなり火を通して冷凍するなり、自分で料理をして食べている。


 姉が送ってくれる料理は、それを知ってか肉や魚の料理がほとんだ。

 その料理に野菜を追加しているので、独り暮らしの男にしては比較的健康的な食生活を送っている。
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