無垢なメイドはクールな彼に溺愛される
***
――あくる日……。
買い物に出かけたユキは、崎田へのチョコレートはどうしようかと迷いながら、
足はホテルパントムに向いていた。
『―― 十三日の土曜日の夜八時過ぎ
ホテルパントムのBijouというバーで一人で飲んでいます
気が変わったらいらしてください 宙』
いつの間にか、諳んじるほど記憶してしまった宙からのメール……。
―― 今日は木曜日……
パントムの前に立ち、Bijouがあるであろう上層階を見上げたユキは、
――そうだ と思い立った。
友人Sは、その後パントムに来たのだろうか?
せめてそれだけでも確認してみよう。