チェロ弾きの上司。
終わった後、
早瀬先生と、三神さんと、真木さんが仲良さそうに話してる。
美男美女3人組。
絵になるなぁ。
あ。笑った。
楽しそう。
あれ。何これ。
胃が重たい。
体調戻ったはずなんだけどな。
何であんなことしたんですか、真木さん。
あの後、あたしが泣き止むと、何事もなかったかのように、真木さんは帰っていき。
仕事でも今まで通りで。
忘れた方がいいのかな。
だって、あの真木さんだもん。
あたしとなんか、どうこうなるわけない。
忘れるべきだとわかってるのに、どこかで、大切に覚えておきたいと思ってる自分もいて。
……何だろう、これ。
はぁ。考えるの、やめよ。
アカリンはどこだろ……?
見回すと、
おわっ!
すぐそこにいたし!
「びっくりしたよー。声かけてよー」
アカリンはちょっと恥ずかしそうに笑った。
「モッチーに見とれてた」
「はっ? 視力悪くなったんじゃない?」
「失礼だなー、ほめてるのに」