チェロ弾きの上司。

「オレのこと、好きだろ?」

な。
なな。
オレ様だとは思ってたけど!

「シェヘラザードで、惚れただろ?」

な。
ななな。
惚れた……というか、好きだと自覚したけど!

「じゃ、そういうことで、いいな?」

「……」

ぎゅうっと、抱き締められる腕に力がこめられた。
うわぁ。うわぁ。身体が密着してますけどっ!

「Yesって答えるまで離すつもりないから、お前の心臓のためにも、早めに答えるのをオススメするが?」

これはもう……。

逃げ場がない。

あたしは観念して、

コクリとうなづいた。

押し切られた……。

いいの、こんなんで?

「いいコだ。じゃ、お前の番」

「な、何ですか?」

「愛の告白?」

はっ⁉︎

「言わないと……どうなるかわかってんだろ?」

こ、この……!
ドSは変わらないんだな……!

「ほら」


「…………好き、です……」


「ん? きこえない」


この人は……!

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