チェロ弾きの上司。


本番の次の練習日は、反省会と、次回のパート譜配布。

「次回は難易度としては今回よりも下です。目指すのは、完成度の高さ! そして、弦楽器のレベルアップとグレートを弾ききる体力づくり!」

団長が熱く語る。
ちなみに団長はパーカッション。つまりは打楽器、主にティンパニ担当。

「来年の秋は記念演奏会です! 大曲・難曲やります! 今のうちから各々準備しておきましょう!
ではまず! パートがない、ソリストの譜面渡しまーす! 三神圭太郎、前へ!」

拍手が起こる中、三神さんが苦笑しながら前に出る。

「コンマスとの両立大変だと思うけど、頑張って! はい、ではソリストから一言!」

三神さんは下を向いて考えている様子。
少ししてから、前を向いた。

真剣で、強い眼差し。

「この度、ソリストをやらせていただきます。この半年間、それ相応の覚悟をもって取り組みますので、よろしくお願いします」

三神さんが頭を下げると、大きな拍手が沸き起こった。

「ではパートごとに分かれてパート譜配布〜!」


あたしは、メンコン・グレートともファースト。
それにしても、グレート、さすが枚数多い。そして黒い……! ま、音は高くないし、調も難しくないから、弾きやすそう。課題はほんとに体力だなぁ。

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