チェロ弾きの上司。

終了後、三神さんが話しかけてきてくれた。

「改めて、本番お疲れ様。すごくいい音が聞こえてきたけど、自分でどうだった?」

「はい……なんていうか、弾いてても聴いてても、聞こえ方が変わったといいますか……。いつも弾いたり聴いたりしてる曲が新鮮に感じたり、すごく感動するようになったりしまして……」

「それは、恋をしてるからだよ」

はいっ‼︎⁉︎

「あいつ、あんな奴だけど、よろしくね」

な。
な、な、何で。

真木さんが言ったの⁉︎

「ふふ。カルテット作戦大成功」

三神さんはとんでもないことを言い残して、足取り軽やかに真木さんのところへ向かっていった。

突っ込みどころが多すぎて、言葉が出ない……。

あら、真木さんがアカリンと話してる。
そこに三神さんも加わり、少しして、アカリンがあたしのところへやってきた。

「モッチー、あたしとごはん行ってくれる? ちょっと話もあるんだけど。真木さんに許可は得たから」

「はいっ⁉︎」

何なの、三神さんもアカリンも、さっきから!

「あら、だって、そういうことになったんでしょ? 大丈夫、まだ三神さんとあたししか知らないはずだから」


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