チェロ弾きの上司。


ぐはぁ……。
脳みそが沸騰している……。
ブドウ糖……。
緊張して喉がカラカラ……。
お茶……。

真木さんとの打ち合わせ、というより、真木さんからの講義と仕事説明(きっちり25分!)を終えて席にたどり着くと、水筒のお茶を飲み、机の中にあったチョコレートを口に入れた。

ふー、ひと息。

「望月さん、大丈夫?」

隣の佐倉さんが心配そうにこちらを見ている。

「ありがとうございます……。ちょっとスピードについていくのが大変で……」

わからないところは、質問すればちゃんと説明してくれた。それもわかりやすく。
ため息をのみこんでるのがわかって申し訳なかったけど。

ただ……

真木さんとあたしとでは、スピード感がまるで違うのだ。
あたしがアンダンテ(音楽の速度記号で、歩く速さ)だとしたら、真木さんはアレグロ(快速)。
感覚的に、倍くらい違う。

仕事は着実・丁寧に、がモットーのあたしとしては、とても疲れた……。

慣れれば何とかなるのかなぁ。
慣れるまでが大変そう。

はぁ。お腹痛い。




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