いつか孵る場所
5月。
今年は間に平日が入るゴールデンウィーク。
今日1日働けば明日は休みだ!
ハルは頑張って出勤した。
先週、病院に行って以降、ほとんど食事を摂れていない。
透がこの事を知れば絶対に安静指示を出すだろう。
けれど会う時間はなく。
電話で何度か話はしたが、短い時間なので言わなかった。
「淡路さん、この荷物、向こうに運んで」
あの一件以降、大竹の風当たりが激しい。
とにかくハルにキツく当たる。
- なんだか気持ち悪いなあ… -
冷や汗が流れるのがわかる。
立ち上がった瞬間、目の前が真っ黒になった。
何も聞こえない。
ただ、自分が暗い闇に沈んでいく感覚だけがあった。
「淡路さん!」
副部長の神立は慌てて立ち上がり、ハルの元へ走る。
呼吸はしている。
冷や汗…?
ハルの体を抱き起すと汗ばんでいる感覚があった。
神立はすばやくハルのブラウスに掛かっている一番上のボタンを外す。
気を失っただけとは思うが、救急車よりも先に連絡をしないといけない人がいる。
直感でそう思った。
「誰か、紺野総合病院の電話調べてくれる?」
確か、ハルはその病院の名前を言っていた。
自分の記憶を辿りながら神立はあの、優しそうな笑みを浮かべた彼を思い出す。
他の女子社員にハルを頼むと紺野総合病院へ電話を掛ける。
「私、株式会社深野総務部神立と申します。
そちらに高石先生がいらっしゃるかと思いますが、お伝えしたい事がありましてお電話させて頂きました」
『高石でございますね。
当院には医師が3名、居りますがどの部署か…』
神立の頭は真っ白になった。
− 3人もいるの!!! −
とりあえず先生の彼女が仕事中に倒れたので指示を仰ぎたい、と伝えると確認してみます、と総合受付の人は一旦電話を保留にした。
『お電話代わりました』
しばらくして男性の声が聞こえた。
「お忙しいところ恐れ入ります」
神立が詳細を伝えると
『わかりました。
こちらで受け入れしますので救急車を呼んで、こちらに向かうように伝えてください』
その言葉に神立は安堵した。
今年は間に平日が入るゴールデンウィーク。
今日1日働けば明日は休みだ!
ハルは頑張って出勤した。
先週、病院に行って以降、ほとんど食事を摂れていない。
透がこの事を知れば絶対に安静指示を出すだろう。
けれど会う時間はなく。
電話で何度か話はしたが、短い時間なので言わなかった。
「淡路さん、この荷物、向こうに運んで」
あの一件以降、大竹の風当たりが激しい。
とにかくハルにキツく当たる。
- なんだか気持ち悪いなあ… -
冷や汗が流れるのがわかる。
立ち上がった瞬間、目の前が真っ黒になった。
何も聞こえない。
ただ、自分が暗い闇に沈んでいく感覚だけがあった。
「淡路さん!」
副部長の神立は慌てて立ち上がり、ハルの元へ走る。
呼吸はしている。
冷や汗…?
ハルの体を抱き起すと汗ばんでいる感覚があった。
神立はすばやくハルのブラウスに掛かっている一番上のボタンを外す。
気を失っただけとは思うが、救急車よりも先に連絡をしないといけない人がいる。
直感でそう思った。
「誰か、紺野総合病院の電話調べてくれる?」
確か、ハルはその病院の名前を言っていた。
自分の記憶を辿りながら神立はあの、優しそうな笑みを浮かべた彼を思い出す。
他の女子社員にハルを頼むと紺野総合病院へ電話を掛ける。
「私、株式会社深野総務部神立と申します。
そちらに高石先生がいらっしゃるかと思いますが、お伝えしたい事がありましてお電話させて頂きました」
『高石でございますね。
当院には医師が3名、居りますがどの部署か…』
神立の頭は真っ白になった。
− 3人もいるの!!! −
とりあえず先生の彼女が仕事中に倒れたので指示を仰ぎたい、と伝えると確認してみます、と総合受付の人は一旦電話を保留にした。
『お電話代わりました』
しばらくして男性の声が聞こえた。
「お忙しいところ恐れ入ります」
神立が詳細を伝えると
『わかりました。
こちらで受け入れしますので救急車を呼んで、こちらに向かうように伝えてください』
その言葉に神立は安堵した。