いつか孵る場所
− 誘う…って言ってもなあ… −

帰宅途中、ふと見るスマホ。

履歴を見るとハルの番号が。

勿論、あの日早々に登録した。



多分、今日見掛けたアイツは付き合ってるとかそういう男じゃないと思うけど、透が思いたいだけで確定ではない。

ああいうタイプは本当に嫌いだ。

− 挨拶も出来ない人はダメだよな −

と思う。

組織に所属する人間とは思えないのだ。

透は色々と考えながら家に着いた。

病院から程近いマンションの一室。
ただ寝に帰るだけの家なので広めのワンルーム+ロフトの賃貸物件。

まあ、扶養家族もいないからそれで良い。

ロフトに一応布団を置いているが、邪魔くさくて上がらない。
自然と寝心地の良いソファーで寝てしまう。

透は鍵を開けて玄関のライトを付け、部屋のライトも付けた。
明るくしないとどうも落ち着かない。

すぐに服を脱いで着替える。

テレビは家の中にはあるけれどほとんど付けない。
たまにニュースを見るくらい。

睡眠に入るまでは医学書を読んだり、ネットで調べたり、家にいるほとんどをそう過ごしている。

けれど、今日はそういう気にもなれず。

…ハルの事ばかりを考えていた。
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