大人の恋は波乱だらけ!?
「……」
「ほら食わないのか?……冷めちまうぞ?」
「……いただきます」
私はフォークに手を伸ばしたものの食べようとは思えなかった。
目の前には美味しそうな、たらこパスタがあるというのに……。
私と高梨部長は2人で会社の近くにある喫茶店に来ていた。
高梨部長に話があると言われて連れてこられたのだが、彼は特に何も話そうとはせず美味しそうにパスタを食べていた。
「あの……」
「なんだ?」
「……すみませんでした!
盗み聞きなんてしてしまって……」
勢いよく頭を下げれば『プッ』と吹きだす様な声が聞こえてくる。
不思議に思い顔を上げれば可笑しそうに笑う高梨部長が目に映った。
「高梨部長……?」
「桜木、別に俺は怒っていないさ。
ただ……自分が不甲斐なくてな……」
高梨部長が言っている意味が分からなくて首を傾げてしまう。
それを見た高梨部長は『ああ』と口を開いた。
「俺は大切な人を守る力もないなって。
お前を守る所か負担ばかり掛けている気がしてな……」
『大切な人』そんな何気ない言葉にもドキッとする自分が凄く嫌だった。
高梨部長は真剣に話して下さっているのに……。
ぎゅっと手を握りしめ高梨部長を見つめる。
「そんな事ありません!
負担なんて思っていませんし、それに高梨部長は私を庇ってくださったじゃないですか!」
「あんなの庇ったうちに入らないだろう?」
高梨部長は自嘲気味に笑う。
そんな顔を見ていたくなくて目を逸らしてしまう。
「ほら食わないのか?……冷めちまうぞ?」
「……いただきます」
私はフォークに手を伸ばしたものの食べようとは思えなかった。
目の前には美味しそうな、たらこパスタがあるというのに……。
私と高梨部長は2人で会社の近くにある喫茶店に来ていた。
高梨部長に話があると言われて連れてこられたのだが、彼は特に何も話そうとはせず美味しそうにパスタを食べていた。
「あの……」
「なんだ?」
「……すみませんでした!
盗み聞きなんてしてしまって……」
勢いよく頭を下げれば『プッ』と吹きだす様な声が聞こえてくる。
不思議に思い顔を上げれば可笑しそうに笑う高梨部長が目に映った。
「高梨部長……?」
「桜木、別に俺は怒っていないさ。
ただ……自分が不甲斐なくてな……」
高梨部長が言っている意味が分からなくて首を傾げてしまう。
それを見た高梨部長は『ああ』と口を開いた。
「俺は大切な人を守る力もないなって。
お前を守る所か負担ばかり掛けている気がしてな……」
『大切な人』そんな何気ない言葉にもドキッとする自分が凄く嫌だった。
高梨部長は真剣に話して下さっているのに……。
ぎゅっと手を握りしめ高梨部長を見つめる。
「そんな事ありません!
負担なんて思っていませんし、それに高梨部長は私を庇ってくださったじゃないですか!」
「あんなの庇ったうちに入らないだろう?」
高梨部長は自嘲気味に笑う。
そんな顔を見ていたくなくて目を逸らしてしまう。