大人の恋は波乱だらけ!?
「それに私は高梨部長のやり方は間違っているとは思いません。
彼は誰よりも人を想える方です。
消費者の方は勿論、社員の事もきちんと想って下さる。
そんな彼だから、私たちは、私は、高梨部長と一緒にゲームを作っていきたいと思いました」

「桜木……」

「もし、高梨部長が利益ばかりを追求する様な人だったら……。
私はこの会社でシナリオを書いていません。
それは恐らく……部署の皆も一緒だと思います!
高梨部長の想いが伝わっているからこそ、彼と一緒に働きたい、そう思っているはずです」


真っ直ぐと濁りのない言葉を社長に向ける。
そうすれば腕組みをしながら唇の片端をクイッと引き上げた。
その瞬間、誰かの顔と被ったが、すぐにその考えは吹き飛ぶ。
社長の言葉によって……。


「だったら証明してみるがいい」

「しょ、証明……ですか……?」


思わぬ言葉に目を見開く。
どうやって証明をするのか、見当もつかない。
戸惑う私に社長は頷いた。


「ああ、君が考えた【大人の恋愛】ゲーム【夢の逃避行~私を愛して、狂わせて~】の売り上げを今の目標の2倍にしてみろ。
それが出来たら、彼のやり方を認めよう」


試すかの様に社長は私を見降ろした。
それを心配そうに見る高梨部長に軽く笑みを見せる。
社長の視線に臆することなく私は口を開いた。


「……分かりました。
必ず証明をして見せます。
お話の邪魔をしてしまいすみませんでした!」

「お、おい桜木!!」


私は深く頭を下げて、会議室から飛び出す。
後ろから高梨部長の制止が聞こえるがお構いナシに走り出した。
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