大人の恋は波乱だらけ!?
「そんな顔で睨んでも怖くないぞ」
目を細めながら笑う高梨部長からは優しさが滲み出ている様だった。
そんな彼に返す言葉がなくて、ワザとらしくタメ息を吐いて見せた。
きっと彼に何を言ったって上手く言いくるめられてしまうだろう。
言葉の代わりに、ふっと頬を緩める。
彼といると自然に笑顔が生まれてくる、そんな感じだ。
顔を背けうとしたがそれを防ぐように彼の手が私の頬に添えられた。
驚く暇もなく、私は高梨部長の方に引き寄せられる。
「なっ……!!」
リップ音と共に柔らかい感触が唇から消えていく。
それでも間近にあった彼の整った顔や、唇に残る温もりが私の頬を熱くさせる。
そんな私を見る高梨部長の顔つきは真剣そのもので、開きかけた口が閉じてしまう。
「ごめん、抑えきれなかった」
「お、抑えきれなかったって……」
驚く私をよそに高梨部長は困った様に眉を下げた。
怒りたい訳ではないけど、流石にこんなに人がいる所でキスをされたとなると恥ずかしい。
何を言えばいいか分からず、姿勢を正し黙り込んでいれば、テーブルの上に置いてあった手が優しく包み込まれた。
「頼むから、他の奴の前であんな顔しないでくれよ」
「あんな顔って……?」
「……襲いたくなる様な顔」
高梨部長の言葉に驚いた私はテーブルの上に置いてあったグラスを倒してしまう。
「あっ……!」
慌ててテーブルを拭こうと手を伸ばせば彼に止められる。
顔を上げれば心配そうに眉を下げる彼が目に映った。
「テーブルは俺が拭いとくから、桜木は服を拭いた方がいい」
「え?」
彼の視線を追うように目を向ければ、ブラウスの端に小さなシミが出来ていた。
「大丈夫ですか?こちらをお使いください」
バーテンダーさんが綺麗なおしぼりを差し出してくれる。
「す、すみません!ありがとうございます」
お礼を言って受け取れば、柔らかい笑みを返される。
常連という事もあるせいか、マスターや他のバーテンダーさんが必要以上に心配してくれた。
目を細めながら笑う高梨部長からは優しさが滲み出ている様だった。
そんな彼に返す言葉がなくて、ワザとらしくタメ息を吐いて見せた。
きっと彼に何を言ったって上手く言いくるめられてしまうだろう。
言葉の代わりに、ふっと頬を緩める。
彼といると自然に笑顔が生まれてくる、そんな感じだ。
顔を背けうとしたがそれを防ぐように彼の手が私の頬に添えられた。
驚く暇もなく、私は高梨部長の方に引き寄せられる。
「なっ……!!」
リップ音と共に柔らかい感触が唇から消えていく。
それでも間近にあった彼の整った顔や、唇に残る温もりが私の頬を熱くさせる。
そんな私を見る高梨部長の顔つきは真剣そのもので、開きかけた口が閉じてしまう。
「ごめん、抑えきれなかった」
「お、抑えきれなかったって……」
驚く私をよそに高梨部長は困った様に眉を下げた。
怒りたい訳ではないけど、流石にこんなに人がいる所でキスをされたとなると恥ずかしい。
何を言えばいいか分からず、姿勢を正し黙り込んでいれば、テーブルの上に置いてあった手が優しく包み込まれた。
「頼むから、他の奴の前であんな顔しないでくれよ」
「あんな顔って……?」
「……襲いたくなる様な顔」
高梨部長の言葉に驚いた私はテーブルの上に置いてあったグラスを倒してしまう。
「あっ……!」
慌ててテーブルを拭こうと手を伸ばせば彼に止められる。
顔を上げれば心配そうに眉を下げる彼が目に映った。
「テーブルは俺が拭いとくから、桜木は服を拭いた方がいい」
「え?」
彼の視線を追うように目を向ければ、ブラウスの端に小さなシミが出来ていた。
「大丈夫ですか?こちらをお使いください」
バーテンダーさんが綺麗なおしぼりを差し出してくれる。
「す、すみません!ありがとうございます」
お礼を言って受け取れば、柔らかい笑みを返される。
常連という事もあるせいか、マスターや他のバーテンダーさんが必要以上に心配してくれた。