大人の恋は波乱だらけ!?
「い、いえ何でも……」

「嘘吐くな!少し外の空気に触れた方がいい」


すぐさま私の肩を抱く高梨部長。
心配してくれているのは嬉しいけれど、少し複雑なんだ。


「っ……」


だって、目の前には哀しそうな顔をする景子先輩がいるから。
そんな彼女を真正面から見る事が出来なかった。


「だ、大丈夫です!
それよりさっきのお話なんですけど……」

「馬鹿か!今はそれどころじゃ……」


高梨部長は何かを言おうとしたけど、すぐに口を閉じた。
恐らく私が必死な目で訴えているのが分かったからだろう。
そう思っていれば盛大にタメ息を吐かれる。


「分かった。
出版社の件は了承する。知り合いがいるから頼んでみる」

「ほ、本当ですか!?」

「よっしゃ!!」


高梨部長の言葉に皆は大喜びだ。
それは私だって例外じゃない。
思わず顔を緩めれば高梨部長は苦笑い気味で私を見つめた。
でも、特に何も言う事無く皆を見渡す。


「心配を掛けて済まない。
この部署の問題なのに俺と桜木だけで解決をしようとして悪かった。
これからは……気を付けるよ」


高梨部長は深く頭を下げた。
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