大人の恋は波乱だらけ!?
「同じ家にいて会わないって凄いな」

「……はい。忙しい方なので……」


前にもこういう事があった。
会えない日々が続いて、何故か胸が苦しくなったんだ。
今と同じ……いや……今の方が強い。


「桜木……お前……」

「……高梨部長……?」

「……いや、何もないなら良かった」


そう言って私を離すと高梨部長は『んっ』と大きく伸びをした。

どこか不自然な気がしたけど。
今の私には考える余裕がなかった。

痛む胸を必死に誤魔化すだけで精一杯なんだ。


「じゃあ、仕事に戻るか!」

「……はい!」

「桜木は小説を書いてくれ。
俺は出版社の知り合いにアポを取って見るから」

「お願いします」


業務的なやり取りをして、私たちは屋上を後にする。

でも、彼の背中が、少しだけ震えて見えたのは私の勘違いだろうか?
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