大人の恋は波乱だらけ!?
「ここは……」


大きなビルを見上げながら私は口を開けた。

あれから1週間。
高梨部長が出版社にアポを取ってくれたので2人で訪れたのだが……。

この会社は確か友輝が働く出版社だ。


「行くぞ桜木」

「は、はい」


驚く私を置いてビルへと入る高梨部長。
それを追う様に私も中に入るんだ。



***


応接室に通された私と高梨部長。

緊張で震える私を見ながら彼は呆れた様に笑った。


「そんなに緊張する事ないだろう?」

「む、無理ですよ……」


ブンブンと首を横に振れば乾いた笑いを向けられた。


「ほら、こうすればちょっとは大丈夫か?」

「あっ……」


彼の大きな手が私の手を包み込む様に重ねられた。


「よ、余計に緊張します!」

「ははっ!逆効果だったか!」


クスクスと笑う高梨部長を見つめていれば、ノックが鳴り響いた。
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