大人の恋は波乱だらけ！？

自分の感情が分からない。

ただ……彼と一緒にいると……。
自分の気持ちと向き合えばいいって思うんだ。

嘘偽りなく。

真っ直ぐに彼と向き合いたいと。


「……確かに今は辛いです。
でもこれは昴さんのせいじゃないです。
だって昴さんは、私を傷付けない為に手を回してくれたじゃないですか」


だから私は彼には嘘は吐かない。


「何の事だ」

「惚けないで下さい。友輝に聞きました」

「……」


動揺したのか抱きしめる力が緩くなる。
その隙をついて私はベンチから立ち上がった。


「だから、貴方が哀しそうな顔をしないで」


振り向けば、傷ついた顔をした昴さんが立っていた。
申し訳ない、そう伝わってくる様な顔。

やめて、貴方のそんな顔が見たい訳じゃない。

胸の痛さを感じながら私は必死に笑顔を浮かべるんだ。