幸福論
一月の寒い日、ついにガスをとめられた。

電気もとめられそうになったが、わたしがアルバイトのシフトを多めに入れてもらったことが幸いして、なんとか逃れた。

「つめたーい!」

ガスをとめられたらシャワーも浴びれない。

小銭があるうちはふたりで銭湯に行っていたが、それももうつきそうになっていた。

しかたないので、水のシャワーであこをシャンプーしているところだ。

「ゆきちゃん、手、冷たくない?」

「あこよりは大丈夫だと思う」

あこを上半身裸にして、首だけを浴槽に突き出してもらって、シャンプーの泡を落としている。

「きゃははは! 頭痛い! 冷たい! 頭痺れる!」

「こら! 暴れるなっ」

こうしていても、毎日が楽しい。

あこと一緒に暮らすわたしはアンハッピーで、最高にハッピーだ。





おわり
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