SECRET COCKTAIL


男らしい隆起した喉仏。

節くれだった長い指。

血管の浮き出たたくましい腕。

高い鼻筋が分かる横顔。

笑うと甘さが加わる涼やかな目元。


ふとその彼と視線が合ってしまい、口に入っていた料理をごくりと飲み込んだ。

つい魅入ってしまっていた私の視線に気が付かれてしまったのだろう。


なに?と問うように首を傾げられる。


慌ててそれに首を振った。

不思議そうに眉を上げた彼は、次の瞬間優しく微笑んだ。


どくんと胸が鼓動を打つ。



なんだろう、この感覚。



慣れない気持ちの揺れ方に戸惑う自分がいて。

それ以降は、もう視線を合わせる事が出来なくなっていた。

< 102 / 341 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop