SECRET COCKTAIL
「なに?心配してくれてたのか?」
「当たり前だよ」
「さんきゅ。でも、大丈夫。働きすぎだよ。ちょっと倒れて入院したんだ。良い機会だから、少し休めって言って来た」
「そう、だったんだ」
雅君がお道化たように笑うから、私はホッと息を吐いた。
「さ、やるぞ。今日は数学でいいのか?」
「うん。ちょっと分からないところがあってね」
この時は、まだ何も知らなかった。
この時雅君が、どんな気持ちでいたのか、という事を。