SECRET COCKTAIL


「お姉さん、飲みに来ない?」

「お店、決まってる?」


すぐにキャッチの声が掛かって来て、軽く頭を下げながらそれをかわして歩く。


多くの飲み屋が軒を連ねているこの通りは。

足を踏み入れるだけで、独特な雰囲気に飲みこまれる。


他の通りとは明らかに様子が違う、異質な場所。

目的を持たない人が足を踏み入れる事はほとんどないだろう。



心細くなって周囲を見回す。



すでに一軒飲み終えて陽気な人。

髪を綺麗に巻いている綺麗なお姉さん。

いかにもホストらしいスーツを着た金髪の男の人。

着物を着て髪の毛を綺麗に結い上げたホステス風の女の人。

スキンヘッドの厳ついおじさん。



様々な人が歩いていて、高校生の私は気後れしてしまう。

< 168 / 341 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop