SECRET COCKTAIL
「こんな俺なんて言わないで。私、これからだって、ずっと、」
「美來、ごめん」
言葉を遮るようにして謝られて。
私は勢いが途切れて動きを止めた。
「頼むから、俺の事は忘れて」
「何言ってるの、そんなの無理」
「俺は、そういう風に考えた事ないから」
「分かってる。でも」
「美來の事は大事に思ってる。だけどな」
きっと、言われてしまう。
決定的な台詞を。
言い含めるような静かな声が、それを物語っている。
「美來は、恋愛対象にはならない」
それは、初めて聞く声だった。
身体の芯が凍り付くような、感情のない固い声。