SECRET COCKTAIL
「それに、行きたい所があるなら、彼氏に付き合ってもらえ」
「それじゃあ意味ない」
だって、私が欲しいのは、雅君の時間なのに。
あの人のように一日じゃなくていい。
ほんの数時間でいいから。
「一度でいいの。一度だけでいいから、お願い雅君。それでもダメ?」
「なにムキになってんだよ」
ダメだ。
これじゃあ、昔と何一つ変わってない。
あんな風に。
一方的に自分の気持ちを押し付けて、雅君を困らせた子供の時の自分と。
こんな私じゃ、雅君に好きになってもらえる訳がないのに。
情けなくて、悲しくて。
涙が溢れて、ぽろぽろと零れ落ちた。