SECRET COCKTAIL
「オムライスでいいのか?」
私の質問には答えてはくれないけれど、それは肯定の意味だろう。
今日は、一人で静かに飲んでいるお客さんが数人、とカップルが一組。
雅君をミヤビと呼ぶ人もいない。
だから、なのだろうか。
なんだか嬉しくて、頬が緩む。
「今日は、他のでも・・・いい?」
図に乗って我儘を言ってみれば。
呆れたような視線を向けられる。
だけど、へこたれたりなんかしない。
だって。
「言ってみれば?」
ほら。
なんだかんだいって優しい雅君は、私の我儘だって聞いてくれるから。