SECRET COCKTAIL


「なぁ、雅弥?お前いつから、美來の事・・・」


「・・・・・」


雅弥がぎゅっと口を噤んでしまう。



そりゃそうだ。


まだ俺は、こいつの口から何にも聞いちゃいない。


俺は大きく溜息をついた。


「違うよ、雅弥。それは、お前がっていう意味じゃない。美來に、そういう世界を見せたくないって意味だ。もう足を洗ったお前には、どのみち関係のない話だろ」


「・・・今だって水商売だ」


「立派な仕事だろうが。俺が、そんな目で見てると思ってたのかよ」


親の借金を、必死で働いて数年で返し終わったこいつが、やっと自分で選んだ仕事だ。


夜の世界にいながら、それでもその世界での知識を深めて努力してここまで来たこいつの事を、心から誇らしく思っていたっていうのに。

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