SECRET COCKTAIL


「?」


グラスに添えられた手の主に視線を向けると。

彼女の想い人がそこに立っていた。


彼女に伸ばしかけていた手を、そっと戻す。



「よろしければ、どうぞ」


と、彼はさっきまで彼女が飲んでいたのと同じように見えるカクテルを俺の前に進めて来る。


「ギブソン?」


「これは、ウォッカ・ギブソン」


俺の問いかけに、クールに答えを返してから。

その相手は、同じカクテルをテーブルにもう一つ置いて。



よりによって、向かい合う彼女の隣の席に腰を降ろした。

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